人生訓
帰りの地下鉄の車内で長嶋有『ぼくは落ち着きがない (光文社文庫)』読了。
これは、この作品とまったく関係ない感想だけれど、ぼくは、光文社文庫のマーク(上の画像)をずっと「カッパ」だと思ってなかった。この本で初めて気づいた。
ずっと、帽子を被った髭をはやしたのっぺらぼうのおじさんがパイプをくわえているのだと思ってた。むかし放送してた「花王名人劇場」のキャラクターのような感じで↓。
カッパ・ノベルスにもカッパ・ブックス*1にも、このロゴは使用されており、ぼくもこれまでずっと見てきたはずななのに、このロゴと「カッパ」という名称がまったく結び付かなかった。
読み始めた当初、ぼくはこの作品の文体を『図書館戦争 図書館戦争シリーズ(1) (角川文庫)』の有川浩の文体に通じる「ラノベ体」だと書いたり*2、ちょっと話がアツくなってきたら、文体移行してきたと書いたり*3してたけど、最終的には、やっぱりその移行したままの文体で終わった。
もちろん、読んでいるぼくがその文体に慣れてきただけなのかもしれないけど、作者が意識して書いたとするのなら、最後でまた「ラノベ体」に移行しつつ終了、というのでも、おもしろかったと思う。
堺雅人の解説は(改行しすぎ! とは思ったものの)、的を得ているな、と思う部分もあって、この作品は、やっぱり青春小説の要素がきちんと事足り得ている。ぼくにとって青春小説といえば、10代の当時読んでいた宮本輝だったり「した」のだけど、本書にも、イマドキ、というか、長嶋有的人生訓、箴言が、主人公・望美のひとり語りによって、張りめぐらされている。でも、長嶋有にしては、説明しすぎ、かな、とも。
さて、明日からは、かの第1回大江健三郎賞受賞作である『夕子ちゃんの近道 (講談社文庫)』を。

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