誕生プロローグ(2)7/6〜8
さらに、6日の夜からは、Cに腹痛が訪れ(これまた今から考えると、それは「前駆陣痛」だった)、Cは「安静に」と助産師さんから言われていたから、家の中でずっと過ごしていたから、見るからに無気力になっていき、先日の出血が「おしるし」であり、その痛みが「前駆陣痛」だと、ふたりはだんだん自覚していながらも、37週に入らないと(胎児が約2,500g以上成長していないと)助産院では産めないだろう=一度しか健診に行ったことのないS病院で産むことになる、ということが、ますますCを沈ませる要因となっていた。
ぼくは、8日あたりからは「助産院で産めないことは残念だけれど、大切なのは、五部林の誕生とCの健康だ」と気持ちを切り替えつつあったけれど、でも、その反面、そこからの3週間で心構えを積んでいく予定にしていたぼくは、その時間がなくなりつつあることのいらだちも正直あった。
そして、もともと8日の夜は、京都に住むEくんと会う約束をしていて、それは父になる前の時間のとても素晴らしい会話ができたのだけど、ぼくは、そのいらだち、というか、現実逃避的なこともあって、そのまま帰宅したくなくて、ひとりで駅前の初めてのバーに入り、夜遅くまで、店のほかのお客さんと話した(C、もちろん怒る)。
でも、週末、とくに、9日の土曜日の出勤(いつもの職場ではなく、南港にあるインテックス大阪で開催される就職フェアに出展)は、ぼく自身のいらだちと、家にひとりでいるCのことが気がかりでならなかった。