移住のとき
この「ディア・ドクター」のテーマのひとつは、“うそ”でもあるのだけど、“うそ”でいえば、ぼくは今になって、まだ、何の前触れもなしに母にがんの告知をしたT先生を「少し」恨んでいる。もう少し告知するタイミングがあったように思うから。そして、また「少し」感謝している。ぼくからは母にその事実を伝えることはたぶんできなかっただろうから。
そんなことは無理だろうけれど、でも、これも今になって思うのは、もし、母に告知していなかったら、母はどういう生活を送っただろうか? ということで、10年ぐらい前なら、その種の「本人への告知」はまだ一般的ではなかっただろうし、それなしに死を迎える人は大勢いたはずで、ぼくは「本人への告知」は正しいと思うし、もしぼく自身がそういう立場になったなら「告知してほしい」と思うけれど、もし、母に告知をしていなかったら、母の人生はどうなったかということについては、やっぱり少し思う。
観た後、「ディア・ドクター」のパンフレットを購入。
パンフレットに「カバー」が付いてあったので、「カバーがあるパンフも珍しいな」とカバーを取り、広げると、それが映画のポスターになっていた。すごく良い試みだと思った。得した気にもなった。ポスターもとてもいいスチールだった。
ぼくは、6年前、トーキョーから兵庫の山奥(西脇市)に移り住んだ。山間の風景と「何もなさ」にあこがれて。そして4年ほど前、その「何もなさ」に耐え切れず、故郷の大阪に戻ってきた。
そして、また性懲りもなく、「ディア・ドクター」を観て、山間の風景と「何もなさ」にあこがれる。Cも、つねづね「大阪はイヤ!田舎に住みたい!」と言っているし、母がいなくなって、ぼくが、大阪にいる理由もとくになくなったし、大阪に住んでもう5年、そろそろ移住のときか…(?)。

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