いきなり勧誘

 その後、雨のせいで電車が止まって人がごったがえしてた京橋駅京阪モールの地下の食料品売場で、(一応)自宅療養中の母から頼まれていた、ざるそばとレモン汁とトマト、それから、食欲のない母に少しでも食べてもらおうと、バナナと梅干しとりんごジュース、最後にぼくの弁当を購入し、少し小降りになった雨のなか、またリトルカブに跨がり、母宅へ向かう。
 19時半、母宅着。
 抗がん剤を投与して2日目の母は、予想していたよりも顔色も良かったけれど、身体中に痛みが走っているのが目に見てわかるような歩き方や仕草をしていて、ちょっと痛々しかった。でも、それには触れず、夕食をふたりで摂る。母は「これが今日はじめての食事や」と言っていたけど、まあまあ食べたので、安心した。
 食後、さっそく明日行く予定の新居の同じ棟に住む「連絡員」(住民と住宅管理センターの連絡係)のGさんと、住宅全体の自治会長・町内会長である(偶然同じ棟だった)Yさんに電話して、明日伺う旨を伝える。
 Gさんによると、引越の挨拶は上下両隣の部屋の人だけでなく、市営住宅は掃除やらいろんな当番を「班ごと」に行うため、班全体の人にとりあえず顔見せしておいた方が良いと言われ(9世帯になる)、またYさんからは、親切にいろいろと教えてもらったけれど、最後に言われたのが「できれば、朝日新聞とってくれへんかな?」という依頼で、思わず「えっ?!」と驚きの声を出してしまったけれど、どうやらYさんの親戚か何かがその地域の朝日新聞の配達所を経営しているらしく「サービスするから、頼むわ、な」と言われたので、「申し訳ありません、それは、ちょっとぼくひとりの判断では決めかねますので、またご相談させてください」と、いったん保留させてもらった。おもしろそうな人だ。
 その後、母と雑談して、21時すぎ、母宅発。