今夜は14人も

 その後、疲れてるし、心も沈み切っているので、帰宅しようと思うも、何か、娯楽的なものが欲しくて、ケータイで調べたら、ちょうど、三谷幸喜監督「ザ・マジックアワー」の上映開始時間があと数分後、というところだったので、急いで自転車を漕ぎ、布施ラインシネマ10北館へ。
 前回、布施ラインシネマ10を訪れたのは、田中誠監督「うた魂♪」を観たとき*1で、確かそのときは、観客が「ぼくひとり」という、なかなか経験できない状況下だったのだけど、さすが、三谷さんのメディア戦略のせいか(といっても、ぼくは三谷さんのそれが痛々しくて見ていられず、三谷さんが画面に出てくる度にチャンネルを変えてた)、今夜は数えたら14人もいた。
 感想。
 こういう鬱加減のときは、うまくすぐに感想を言えなくなるのだけど(その他、いろんな決断も鈍る)、ともかく思ったことを箇条書きにしてみると、以下のとおり。

1、この映画をぼくはずっと「手品」を扱った映画だと思ったけど、全然そうじゃなかったことに驚いた。
2、佐藤浩市は、年を重ね、頬の皺のたるみとか、ますます父・三國連太郎に似てきている。
3、大好きな三谷さんの「独り善がり」あるいは「独白」的なモードが、完全に裏目に出てしまっている。
4、映画愛、もしくは映画づくりを支えているスタッフ(ワーク)愛に溢れた作品だ。
5、三谷作品というのは、良くも悪くもロケ重視映画よりスタジオセット型映画で、こじんまりしている(言い換えれば「テレビ的」ということか)。
6、音楽(サントラ)は豪華。
7、女優たちの存在感皆無。
8、沈み切った心をなんとか刺激しようと観た映画だったが、残念ながら、その支えにはならなかった(言い換えれば「笑えなかった」「笑える箇所があまりにも少なすぎた」)。

 以上。
 とくに、気になったのは、「3」の感想で、ちょっと「つくり込みすぎ」な印象が拭えなかった。「独り善がり」「独白」的表現が大好きなぼくだけど、映画というメディアは、それだけでは許されない部分が多すぎる。ぼくは、やはり、三谷幸喜という表現者は、そろそろテレビ、もしくは、芝居にいったん戻った方がいいのではないかと思う。ぼくはテレビというメディアもどうかと思うけど。もっと小さな世界でいいんじゃないか。もうそろそろ映画は、彼に重荷になってきてる気がする。おせっかいだけど。

ザ・マジックアワー オリジナルサウンドトラック

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「ザ・マジックアワー」 オフィシャルブック (ぴあMOOK)

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*1:http://d.hatena.ne.jp/subekaraku/20080415