ひとりで全部食べた
長嶋有『ジャージの二人』読了。
とても善き読後感。「小説をよむ」というのは、こういうたのしさの行為だったんではないか、ということを思い出させてくれた作品たち(ここには「ジャージの二人」と「ジャージの三人」が収録)。もちろん、文章が巧みだったり、構成とか、この作品にあるだろうテーマとか、もちろん、いろいろと良い部分を挙げられなくもないんだけど、読んでいてたのしかった、それだけで善い。
先週購入した「TV Bros.」(11/24号)の占い(11/24〜12/7・獅子座)の全体運にはこうあった。「人間関係がわずらわしく感じたり、現実から逃避したくなって、一人で何かをしたくなる時期。少し一人の時間を作ってみるのもいいかもしれない。パワーを充電して再出発しよう。プチ一人旅がおすすめ」。まさにぼくは、この1週間、「人間関係がわずらわしく感じたり、現実から逃避したくなって」、占いでもOKが出たので、ずっとそうしていた。
すごくひどいと思ったけど、週末、ずっと電話もメールも無視していた母が「心配したで」と、突然訪ねて来たときは、やんわりと追い返した。そのとき「わたしが入院中は職場のみなさんにも迷惑かけたやろ。だから、これみんなで食べてもらって」と母が持って来てくれた贈答菓子を、ひとりで全部食べた(ごめんなさい)。
でも、まだ「パワーを充電して再出発」する感じではない。この作品の舞台である群馬の山奥(北軽井沢)に「プチ一人旅」したくなった。北軽まで行くとなると「プチ」ではないけど。ただ、なんというのだろう、今夜、『ジャージの二人』を読み終えて、世界がちらりと変わった気がする。
もう少し何か感想が書けると良いのだけど。今は、これで精一杯。季節がどんどん移り変わってゆく毎日。

- 作者: 長嶋有
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